2014-03-31

Nickel Creek - A Dotted Line / music

                                 

Nickel Creek としての9年ぶりとなる新作a Dotted Line には本当に驚かされる。なんといっても収録されている全10曲のどれもが素晴らしい。これだけ佳作揃いだとオーダーを組むだけで苦労しただろう。もはやブルーグラスなどという狭い枠には収まりきれない。もともとそんな窮屈な世界のことなんて考えてもいないだろうけど。
Why Should the Fire Die? 以降、9年間活動を休止し、Sara Watkins、Chris Thile は並外れたソロ・アルバムを発表していたが、a Dotted Line はその間に蓄積したエネルギー、経験値に基づく知能を活かしきった作品であるような気がする。もちろんその陰にはプロデューサーEric Valentine の功績は大きいだろう。アルバムそのものにクレジットはないがChris Thile のソロ・アルバムにも音楽的、またプロデューサーとしてもEric Valentineからの影響は多大に感じ取ることはできる。それにしても天才マンドリン・プレイヤーといわれたChris Thile がよくここまで成長したなぁ……こんなことは見ず知らずのわたしなどがいうようなことではないが、13歳でデビューしたときの衝撃を鮮明に記憶しているので、なんだか親戚のこどものように身近に感じている。一体、どこまで大きくなるんだろう? まだ30歳を超えたばかりなのに。

Chris T



Nickel Creek / a Dotted Line


2014-03-28

Rie fu Live at DAIKANYAMA Loop





エレクトリック・ギター と キーボードによる弾き語り。今年デビュー10周年を迎えた彼女が、過去の作品を日記のようにめくりこの10年を振り返る。MCによる曲解説付き!!

1.Realize 
2.Voice 
3.いろどって。
4.Decay 
5.Lucky Day 
6.ビジネス 
7.あなたがここにいる理由 
8.Romantic
Rie fu live at DAIKANYAMA Loop 03-28-2014


2014-03-22

映画「父のこころ」



 知り合いが映像作品に出演する、という体験をほとんど持たないわたしにとって、その映像を観るという行為は、どことなく気恥ずかしさがある。「いつもと違う彼」に違和感を持つからなのだろうか …… わからない。そのことを覚悟して映画「父のこころ」を観にいった。そして、上映数分前まで主演男優と話した。主演男優はわたしにおまんじゅうをすすめてくれ、ジャケットの袖に付いたペンキに悩まされていた。そんな彼がいきなり巨大なスクリーンに現れる。差異は承知している。
 ところが、映像はわたしのなかに自然と溶け込んでいいく。学校が映し出されたシーンでは、これが「風のがっこう」か? とひとり呟く。奥村賢一役の大塚まさじは、わたしが知っているうたう「大塚まさじ」。違うのは設定だけ。スクリーンのなかではギターの代わりに骨壺を持っていた。
 どうして大塚まさじの演技はこれほどまでに自然なのだろうか?
 クランクイン前、大塚まさじは俳優で、彼の友人でもある綾田俊樹に演技の相談をしたところ「素人なんだから演技はしないこと」と忠告されたという。
 だから自然なのか?  それほど安易に実行できるものなのだろうか?
 演劇や演技について明るくないわたしがこのようなことをいうのもおかしな話だが、映画「父のこころ」でもっとも驚いたのはそのことなのだ。

 大塚まさじをはじめてスクリーンで観たのは映画「肉色の海」(1978年作品 監督:井筒和幸)だった。そのことを思い出してみよう試みたが、どうしても思い出せない。思い出そうとすると彼自身のアルバム『風が吹いていた』のカヴァー写真が浮かぶ。たしか町のチンピラ役だったが …… そういえば、あの写真と同じ黒い革ジャンを着ていたような気がする。映画「父のこころ」では三つ釦のジャケットを大塚まさじは着ている。(本来は違うらしいが)少しカジュアルな印象があった。個人的には二つ釦のほうがフォーマルで古めかしいと思っていて、わたしが想像する「奥村賢一」という人物は二つ釦のジャケットを着ている。わたしは大塚まさじの背広姿をしらない。それだけに三つ釦というカジュアルさが普段の「大塚まさじ」を思い出させてくれたのかもしれない。
 1970年前後、芝居の幕間でうたいはじめたシンガーたちとそうではないシンガーに違いを感じたことがある。「違い」という具体的なものではない。「匂い」というほうが正確かもしれない。それは、及川恒平が喫茶ディランに大塚まさじを訪ねてきたことがあるという話を聞いたことがあるときだった。わたしのなかで「奥村賢一」以上にふたりは重なり合った。及川恒平だけではなく、友部正人や下田逸郎らとも同じ「匂い」がする。それまでにあった既存の世界ではなく、新しいなにかを切り開こうとしてきた世代の「匂い」なのだろうか? それは、もしかすると「存在」といい替えられるもののような気がする。「存在」はどのような環境によって変化し、変化しない。だからスクリーンのなかにも溶け込んでいく。
 変わっていくなんて / きっとない……のか?




2014-03-14

2014-03-08

スキップカウズ live at 渋谷Burrow

スキップカウズ結成25周年記念ワンマン『遠藤肇生誕祭~えんどうざんまい~』
2014年3月8日録音 渋谷BORROW(東京) 2cd-r
スキップカウズ25周年にして初の『遠藤肇誕生祭~えんどうざんまい~』
タイトル通り、ジャケットのイラストも、選曲も、恒例のスキンシップタイムも、すべて「えんどう」

【Disc 1】
01.introduction 
02.想い出ガソリン 
03.素敵な毎日 
04.最高の言葉 
05.MC 
06.月のまどろみ 
07.トンネル 
08.MC 
09.あの娘について 
10.うんざり 
11.MC

【Disc 2】
01.MC 
02.MC 
03.背筋 
04.号泣 
05.笑ってばかり 
06.MC 
07.いいヤツ 
08.----- 
09.チャック全開 
10.俺 
11.MC 
12.犬の目 
13.MC

スキップカウズ live at 渋谷Burrow ¥2800+tax
通信販売のみ

Tripod 小林信吾・友成好宏・森俊之 live at 目黒 Blues Alley Japan


小林信吾・友成好宏・森俊之による鍵盤トリオ“Tripod”初のライヴ盤。 
スペシャルゲスト:中村哲(sax)


【Disc 1】
01.introduction 
02.GENTRY 
03.Blue Yellow 
04.Morisoba 
05.Dog Run 
06. What's New 
07.燕

【Disc 2】
01.Rush 
02.Foots 
03.Tell me your story 
04.G Jam Blues 
05.Reaction 
06.A child is born 
07.PCH
Tripod live at Blues Alley Japan 2cd-r ¥3000+tax
通信販売のみ