2014-07-24

the album of the day - ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密

わたしの乱雑なCD棚のなかでももっとも目立つカヴァー。鮮やかなブルーとイエローが印象的で、これがT-Bone Burnettのプロデュースでなくとも手にとってみたくなるようなものだ。かなり夏向きのデザインなのだ。
映画「テルマ&ルイーズ」(1991年作品)の作家Callie Khouri の脚本なのだが、「ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密」(2002年作品)のほうはほとんど記憶にない。「テルマ&ルイーズ」がとてもよかったからかなぁ? しかしサウンドトラックは(T-Boneのプロデュースということもあって)圧倒的に後者のほうが印象に残っている。今となっては、かなりT-Bone臭もするが。その独特の匂いはやはりブルースだろう(おそらく、映画の内容とリンクしていると思うのだけど)。Jimmy ReedやSlim Harpoがアルバムのアクセントとして用いられ、Taj MahalやMahalia Jackson、Ray Charlesの都会的なそれの挿入もT-Boneならではならではと推測できる。もしかするとLauryn Hillもかなぁ。Bob Dylanの(当時としての)新曲は、ある意味、お決まりのようにも思える。Richard & Linda Thompson、Alison KraussはいかにもT-Boneが好きって感じがする。数年前に(念願かなってか?)Alisonのプロデュースも手がけているからなぁ。彼女を手中に収めることはある意味、アメリカン・ミュージックの頂点に達することだもの。南部のAlison、北部のNatalie Merchant……そして映画業界との接点。Ry Cooderのサウンドトラックにはない、戦略的なT-Boneの手法(けっして悪い意味ではない)が見え隠れする。それにしてもいいアルバムだなぁ〜。Ann SavoyやMacy Grayも忘れてはいけない。T-Bone自身もテキサス出身。南部色の濃い作品作りはお手のモノだろう。
映画もサウンドトラックもソニー。そして、ソニー所属のLauryn HillもBob Dylanも素晴らしい新曲を聴かせてくれている。こちらも戦略的だけど……すべてがうまく思惑とおりにいった作品なのだろう。

01. Blind Uncle Gaspard / Assi Dans La Fenetre de Ma Chambre
02. Vincent & Mr.Green / Drug State
03. Jimmy Reed / Found Love
04. Ann Savoy / C'est Si Triste
05. Ann Savoy / Lulu Revenue Dans La Village
06. Ann Savoy / C'est Un Peche de  Dire Un Mentire
07. Macy Gray / I Want to be Your Mother's San-in-Law
08. Taj Mahal / Keepin' Out of Mischief Now
09. Jimmy Reed / Little Rain
10. Jimmy Reed / Ain't That Lovin' You Baby?
11. Richard & Linda Thompson / Dimming of the Day
12. Lauryn Hill / Seloh
13. Slim Harpo / I Got Love If You Want It
14. Ray Charles / Lonely Avenue
15. Alison Krauss / Sitting in the Window of My Room
16. Mahalia Jackson / Walk in Jerusalem
17. Tony Bennett / If Yesterday Could Only be Tomorrow
18. Bob Dylan / Waitin' for You
19. Bob Schneider / the World Exploded onto Love



ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密
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